磯野妙子とは?ヒールメイト社長の経歴・夫婦関係、既婚女性が起業した理由
婚外恋愛研究家 M|Second Partners
ヒールメイトを使っていると、妙に細かいところまで作り込まれているな、と感じることがあります。
写真のぼかしを調整できるだけでなく、お互いが写真を用意してから公開する交換機能がある。運営から届くメールは、送信者名や件名まで設定できる。出会うための機能だけなら、ここまで必要なのか...?と思うものもあります。
いったい、どんな人がこのサービスを作っているのか。
気になって調べてみると、なんとヒールメイト運営会社代表は磯野妙子さんという女性。しかも既婚女性で、全くIT経験がない中でサービスを立ち上げたとのこと。
その磯野さんが最近『46歳、妻、子ども2人。既婚者マッチングアプリをつくる』と言う著書を出版されたので、これまでのインタビュー記事と合わせて全て読み込みました。
そこでわかったのは、夫婦関係に悩んだ既婚女性が、「自分が使いたくなるサービス」を徹底的に追求して、自分の求める場所を作ったビジネスストーリーでした。その経緯を知ると、ヒールメイトの機能や運営の仕方にも、なるほど!と思うところがあります。
今回の記事では、ヒールメイトを創業した磯野社長がどんな人なのか、なぜ既婚者向けサービスを始めたのかを紹介しながら、実際に利用してきた自分の所感も書いてみます。
1.磯野妙子さんの経歴|元看護師からヒールメイト社長・代表へ
磯野妙子さんは、既婚者向けマッチングサービス「Healmate(ヒールメイト)」を運営する、レゾンデートル株式会社の代表取締役です。元々は10年ほど看護師として働いた後、結婚・子育てを経て起業。2022年6月にヒールメイトをリリースしました。
もともと看護師として働いていた頃から、目の前の仕事をこなすだけでなく、現場の無駄を減らしたり、新しいチームの仕組みを考えたりしていたそうです。この辺りは事業家だったお父様の影響もあったとのこと。
2.磯野妙子さんは既婚?子持ち?夫との関係に悩んだ経験
書籍によると、磯野さんは小さい頃から結婚して家庭を持つことに強い思いがあり、結婚後も子育てに力を注いでいました。ところが、夫との話し合いが難しくなり、自分の意見や存在まで否定されるように感じる日々の中で、次第に自信を失っていったといいます。
ここで描かれるのは、単に夫への不満があるという話ではありません。家庭のために生活しているのに、その家庭の中で自分の存在意義が分からなくなる。離婚を考えても、子どもや生活のことがあり、すぐには動けない。そうした「行き詰まり」です。
その中で既婚者向けマッチングアプリを知り、第二の人生を一緒に歩める相手と出会えるかもしれない、と利用を始めたそうです。
3.磯野妙子さんがヒールメイトを創業した理由
ところが...そこで、磯野さんは既婚者マチアプの現実に直面して深く失望します。当時まだ3つしかなかった既婚者マチアプを利用している男性たちは、性的な関係を急ぐ人や、相手の気持ちを顧みないやり取り(即ブロックなど)ばかりで、とても画面の向こうに人間がいると考えている振る舞いではなかったそう。
そこで磯野さんは、自分と同じように悩んでいる人が、安心して話せる相手や信頼できるパートナーを探せる場所を作ろうと考えた。それがヒールメイトの原点です。
4.共同創業者は既婚者向けアプリで出会った男性
磯野さんは起業に必要なITの知識や経験が揃っていたわけではありません。ではどうやって開発したかと言うと、なんと既婚者向けアプリの掲示板で知り合ったエンジニアと、一緒にサービスを作ることになったそうです(笑)。
他のアプリで嫌な思いをしたことが起業のきっかけなのに、アプリで共同創業者にも出会っているなんて....。恋人を見つけるために入った場所が、仕事や人生を変える出会いにもつながったわけです。
磯野さんは自己資金も投じ、リリース後に資金繰りが厳しくなってからも、私物を売却するなどして事業を続けます。既婚者マチアプという商材のため、当初はネット広告を出すことも難しかったそうです。
5.自分が嫌だったことを、機能と運営で徹底的になくす
磯野さんがヒールメイトを作るうえでこだわったのは、自分が他のサービスで嫌だったことを、利用者には経験させないということ。実際に使っていて気が利いているなと思った機能も、その経緯を知るとなるほど!と思います。
神運営1:写真機能への狂気的なこだわり
ヒールメイトは写真に関して狂気的なまでのこだわりがあります。
まずプロフィール写真のぼかし具合も細かく調整できます。珍しい。
そして特徴は写真交換。「自分は顔写真を送ったのに、相手は送ってこない」なんてことが起きないように、ヒールメイトでは双方が写真を用意してから、お互いに公開される仕組みになっています。[2]
神運営2:通知メールの送信者名と件名を変えられる
ヒールメイトでは、運営から届くメールも、送信者名を変えたり、件名の先頭につける言葉を設定できたりします。スマホの通知欄でサービス名が見えたら困る、という既婚者ならではの事情まで考えられているんですね。
神運営3:運営が24時間体制で動く
インタビューでは、運営は24時間体制でパトロールしているそう。そして会員から通報があれば内容を確認し、警告や退会処分などの対応をすると説明されています。また、会員間の大きなトラブルでは顧問弁護士を紹介して対応することもあるそう。グループチャットやイベント機能も、会員の要望から生まれたとのことです。[3]
神運営4:マチアプなのに、出会わない人も使い続けられる
6.既婚女性だけでなく、既婚男性もしんどい
書籍は、磯野さん自身の経験もあり、夫婦関係に苦しむ女性側の話が中心です。一方で、サイゾーオンラインのインタビューでは、家庭に居場所がない男性や、セックスレスに悩む男性の話にも触れています。[4]
既婚男性も悩んでいます。夫や父として働き、家庭を支えていても、稼いで当たり前で感謝もされない。妻との会話もなくなり、自分が何のためにいるのか分からなくなる。妻からのモラハラに悩む男性会員もいるそうです。
セックスレスも、単に性欲を満たせないという話にとどまりません。相手から拒まれ続けることで男性としての自信を失い、誰かとの会話や信頼関係を求める人もいる、と磯野さんは話しています。[4]
求めているものが性欲だけなら、ほかの選択肢もある。それでもマチアプで一人の相手を探すところに、恋人や心のよりどころがほしい、という気持ちがあるんでしょうね。
まとめ:既婚女性の切実な思いから始まった、起業の話
読んでみて一番印象に残ったのは、磯野さんの思いの強さと、それを実際にサービスにする行動力でした。夫婦関係に悩んでアプリを使い、嫌な思いをしたから自分で作る。共同創業者を見つけ、資金を投じ、細かい機能まで作り込んでいく。起業の話として読んでも面白い本でした。
実際に使っていて「なんでここまで細かいんだろう」と思った機能や、運営のルールにも、磯野さん自身の経験がつながっている。利用者としては、その背景が分かったのが面白かったです。
ヒールメイトを使っていて運営が気になった人はもちろん、夫婦関係に悩んでいる人や、既婚女性がマチアプを立ち上げた経緯に興味がある人にも、読んでみてほしいと思います。
自分としては、次は磯野さん本人に話を聞いてみたいです。コミュニティとして使う人が増えて、最初に目指した場所からどう変わってきたのか。経済的な自立を含めて、これから何を作ろうとしているのか。利用者としても、事業をやっている人間としても、聞いてみたいことが増えました。
ヒールメイトの料金・機能・実際の利用結果については、こちらの記事にまとめています。
参考にした書籍・記事
書籍:磯野妙子『46歳、妻、子ども2人。既婚者マッチングアプリをつくる』(2026年6月11日発売/日刊現代発行・講談社販売)。書籍の紹介・要約は読書メモをもとにしています。
[1] ヒールメイト公式|書籍発売のお知らせ(2026年6月11日)
[2] ビジネスジャーナル|磯野妙子氏インタビュー(2026年3月13日)
[3] J-CAST 会社ウォッチ|磯野妙子さんインタビュー(2025年3月21日)
[4] サイゾーオンライン|既婚男性の「心の穴」と出会い(2025年11月7日)
[5] 東洋経済オンライン|既婚者マッチングアプリのリアル(2026年9月15日)
補足資料:KAI-YOU|亀山早苗さん・磯野妙子さん対談(2026年1月13日/)
本記事は書籍・公開インタビューをもとにした紹介・書評です。